• トレーニングについて

    もっともつらいのは最初の1週間

    「難聴の脳」は、トレーニング開始後の「音が豊富にある環境」をうるさくて不快に感じてしまいます。このとき補聴器をつけたり外したりしてしまうと、脳はどちらの環境に合わせれば良いか分からなくなり「難聴の脳」から変化することができません。脳がまだ慣れていない最初の1ヵ月ほどは、つらいのが当然。あせらずに続けていきましょう。

     

    補聴器を使用し続けることで音に少しずつ慣れていきますが、耳に痛みがでる、つけられないほどつらい場合は、つけるのを中断して相談に行きましょう。
     

    会話で効果をたしかめよう

    補聴器は、聞こえを補って、必要な音や声を聞くための道具です。補聴器をつけて会話をすることで、トレーニングの効果を確認することができます。効果を実感できると、お友達やご家族など親しい方との会話が楽しくなり、より一層意欲がわいてきます。 

    継続することが大切です

    少し音に慣れてきた頃に、「これくらい聞こえれば良いか…」と常時装用をやめてしまうと、脳は再び「難聴の脳」に戻ってしまいます。目標の音量に到達するまで、あきらめず継続していきましょう。

    積極的に外の音を聞いてみよう

    積極的に外に出かけてみるのも効果的です。にぎやかな環境に接することで、はじめは不快に感じる音も、脳が変化すれば、気にならないレベルになります。
    街中や公園、お店や娯楽施設、集会や講演会など、人の集まる場所で、ことばを聞きとる練習をすることも大切です。
    「聞きたい」という意欲が高い人ほど、聞く力も高まり上達が早くなります。普段の生活を制限しないで楽しむことが、トレーニングの効果にもつながります。

    トレーニングの成果を必ず確認しましょう

    適切に調整された補聴器でトレーニングしなければ脳は変化しません!
    そのためには必ず、補聴器をつけた状態で行う測定でトレーニングの効果を確認し、脳の変化にあわせて、補聴器の調整を行なっていきます。

    補聴器をつけた状態で行う音の聞こえの確認

    一人ひとりに合わせて適切な聞こえになっていることを確認するため、必ず補聴器をつけた状態で音の聞こえを測定しましょう。
    足りない音や大きすぎる音がないかを確認して、さらに調整を加えます。

    目標値:補聴器をつけたときのレベル(▲)が、補聴器をつけていないとき(△)の半分ぐらいの数値になるのが目安

    補聴器をつけた状態で行うことばの聞きとりの確認

    音だけではなくことばの聞きとりがどのくらい良くなったかをチェックしましょう。
    この測定の結果により、あなたの持つ聞こえの力が十分に引き出せたかどうかを把握することができます。

    目標値:50〜60dBの音に対して、補聴器をつけたときの数値(▲)が、補聴器をつけていないとき(△)のもっとも高い数値と同じか、少し上のレベル

監修

済生会宇都宮病院 耳鼻咽喉科
主任診療科長・聴覚センター長

医師

新田 清一

済生会宇都宮病院 耳鼻咽喉科

言語聴覚士

鈴木 大介

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